この世に食せぬ物など無い

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上の図は最も広く知られた錯視の一つである為に見覚えの有る方も多数いらっしゃる事と思うが、正式名称をミュラー・リアー錯視という。
心理学の世界を専攻する学生にとってはごく初期に習う基礎の基礎だが、ご存知無い一般人は多い様なのでここに印しておこう。バトンは後日答えさせて戴きたい。

さて、此処で先ず挨拶をせねばなるまい。ご機嫌良う、わたくしは裕子と申す者である。昨夜の雑記をお読みになった方は察する所が有るかも知れないが、ご想像の通り学校随一の成績を誇る学生だ。
文字という媒体を通じて我が容姿を伝える事は難しいが、そうだな…万丈目準に天上院明日香の曲線美を与えてやれば、わたくしという存在を想像し易いであろう。あれよりは未だ血色が良いと自負しているが、いつの世も美人とは言語の及ばない領域に位置しているものだ、仕方あるまい。
嗚呼、わたくしの声質を知りたいと？容姿の近い小林女史…ではなく此処では敢えて朴女史を想像して戴きたい。
学内の友人からは真面目、優秀、クールとの評を受ける事が多い。わたくしの貧しい才では連綿と歴史を紡いできた偉人と比較すれば足元にも及ばぬ、と微笑と共に受け流す事も今では日常と化してしまった。皆はわたくしの姿に何か幻想を抱いているようで、ともすると涼風にさざめく梢を見上げながら艶やかな嘆息を禁じ得ない。
専攻は先に述べた様に心理学、中でも精神医学領域には並々ならぬ興味を抱いている。前期の個人テーマは気分障害であり、抗うつ薬及び気分安定薬に関しては日本において使用が許可されている全ての一般名を答える事が可能だ。

この様な所だろうか。この一週間きりではあるが一日足りとも欠かさず雑記を記していく予定である故、興味をお持ちになった方は今後も此処を覗いてみて戴きたい。
では、私は失礼するとしよう。